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購買業務改善事例から学ぶ効率アップとコスト削減の方法|管理システム導入で得られる効果とは

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購買業務を効率化することで、生産性向上やコスト削減、内部統制強化につながります。購買業務とはビジネスに必要なものを社外から購入することです。

業務内容は仕入先の選定や注文書の作成・在庫管理など多岐にわたります。特に、間接材購買は品目も多種多様であり、購買に関わる部署や拠点も複数存在することがほとんどです。

全社的なルールの統一や浸透が難しく、業務が煩雑化しがちなところが問題点といえるでしょう。
効率的に行わなければ、無駄なコストや時間がかかってしまいます。結果的に会社にとって不利益をもたらしかねません。

本記事では購買業務で発生しやすい問題を解説し、それに合わせた改善方法を提案します。
購買管理システムを上手に活用して、生産性向上・コスト削減・内部統制強化などを実現した実際の事例も紹介します。購買管理システムの導入を検討している企業はぜひ参考にしてください。

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「何でもかんでも紙申請」「今どれだけ買っているか把握が大変」など、お客様と接する中でたどり着いた9つの"あるある"その解決策を解説。購買業務の効率化やコスト削減を図りたい方はぜひ参考にしてみてください。

購買業務に発生しがちな問題とは

煩雑になりがちな間接材の購買業務で、発生しやすい問題は以下の点です。

問題が発生することで会社にとってどのような弊害が生じるのか、具体的に紹介します。

無駄なコストがかかる

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間接材の購買業務は、一般的に各拠点で担当する場合がほとんどです。同じ間接材でも、拠点ごとに小分けで購入することになります。

まとめ買いなどのボリュームディスカウントのサービスが利用できず、スケールメリットを十分に生かせません。スケールメリットには、商品をまとめて仕入れることで、購入価格を抑える目的があります。

各拠点ごとで購買業務を行うと、多岐にわたる間接材の品目間違えや在庫管理の手間が発生し、全社的な統制も取れにくいという点も課題の一つです。

購買業務で手違いが頻繁に発生すれば、無駄なコストがかかるだけでなく、本来の業務の遂行にも支障をきたす可能性があります。

購買ルールが定まっておらず本社での把握が困難

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購買拠点が増えれば増えるほど、どこでだれが何を購入しているか把握するのが難しくなります。購買ルールが統制しづらく、本社が把握しきれない点は大きな課題と言えるでしょう。

なぜなら、把握ができないことで、不正につながる恐れがあるためです。購買業務は会社のお金を扱う業務でもあります。

内部統制が不十分だと、購買担当者と取引先との個人的なキックバックや水増し請求などの不正に気付きにくくなる恐れも考えられます。

購買ルールを一本化することで、内部統制を強化することが可能です。しかし、効率的な購買ルールでなければ、かえって作業工程が増加し業務を圧迫する原因にもなります。

逐一、購買拠点から本社に購買申請をしてから発注する流れだと、急な案件に対応できない可能性もあります。購買ルールを一本化する場合は、購買までのスピード感も大切なポイントです。

業務が属人化していてコア業務に時間をさけない

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購買業務は一人、もしくは少人数で担当することが多い業務です。よって、購買担当者しか業務内容を把握できず、周囲に共有されにくいため属人化しやすい傾向があります。

属人化すると、特定の従業員への依存度が上がり、不正につながったり引き継ぎが上手くいかなかったりするリスクも高まります。担当者のスキルによって、誤発注や在庫不足など、拠点でバラつきがでてしまうといった問題も発生しやすくなるでしょう。

購買業務を手作業で処理している場合、社内の発注依頼書や注文書の作成、承認、支払い業務、伝票管理など業務が煩雑になりがちです。利益に直結しない補助的な業務であるにも関わらず、煩雑さゆえに時間を多く割いてしまい、コア業務を圧迫する可能性もあります。

購買業務を改善する方法

購買業務で起こりがちな課題を解決する方法として、以下の4つの方法を提案します。

これらの方法を仕組み化することで、購買業務の改善が見込めるでしょう。

購買業務が集約化できる体制を整える

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購買業務の集約化や一元化のことを、集中購買ともいいます。集中購買とは、購買業務の窓口を一本化し、取りまとめて購買にあたることです。
購買業務を集約化することで、ボリュームディスカウントの効果が期待できます

特定のサプライヤーからまとめ買いすることで、スケールメリットを十分生かすことが可能です。特に、間接材の購買に関しては集約化に向いています
間接材は、全社で共通して使用している場合が多い資材だからです。大量仕入れした方が、コスト削減を期待できます。

また、購買業務を集約化すると、購買データの管理がしやすくなります。過去の購入量や購入価格の情報などから、より効率的な購買計画が立てられるでしょう。
以下の記事では集中購買についてメリットやデメリットを踏まえ詳しく解説しています。ぜひ合わせて参考にしてみてください。

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購買ルールを統一する

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内部統制強化には、購買ルールを統一することがおすすめです。購入金額や費目による承認フローの設定やサプライヤーの選定条件など購買における基準を明確にすることで、購買拠点が複数存在してもルールに沿った安定的な業務を行えます。

間接材の購買業務は属人化したり、拠点ごとに独自のルールが発生したりする傾向が強く、統制が取りづらいといわれています。

全社統一のルールをしっかり明文化し、日常的に機能するシステム作りが重要です。個人の裁量に任せず管理する仕組みができれば、ミスを防げるだけでなく、不正の防止にもつながります。

また、購買ルールを統一する際は、仕入先もある程度絞り込んでおくとよいでしょう。購買拠点がそれぞれあっても、購買ルールのなかで特定の仕入先が設定されていると、ボリュームメリットを生かしやすくなります

予算設定でコスト意識の向上を図る 

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拠点ごとに管理されがちな購買業務。それぞれの裁量に任せると、コストを度外視した発注になる可能性も否定できません。

事前に四半期ごとの予算を組み、そのなかでやりくりすることで、自然とコスト意識が向上します。過去の購買データがあると、現実的で計画性のある予算設定ができるでしょう。

購買業務の流れを明確にして部署連携につなげる 

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購買業務の流れを明確にし、関係部署間の連携体制を強化することで、業務効率化が計れます。事業規模が拡大し購買拠点が増加すると、より業務は煩雑化し、ミスを誘発しやすくなります。

間接材の購買は、さまざまな部署が関係しているため、連携体制の強化は重要です。

部署間で連携体制をシステム化することで、お互いの情報が共有でき、業務効率化につながります。双方の業務工程が理解できると、正確な購買計画が立てられ、無駄なコストを削減できるでしょう。

購買業務改善のコツは購買管理システムの導入

さまざまな課題が発生しがちな購買業務を効率よく改善するには、購買管理システムの導入がおすすめです。

購買管理システムとは

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購買管理システムとは、購買に関する業務を電子化し、効率化を図るシステムのことです。見積商談機能や承認機能など、購買業務の煩雑な部分を補う機能が備わっています。

購買管理システムを活用することで、複雑な購買業務を一元化し、関係部署で情報を共有できます。購買業務の可視化も促進され、内部統制の強化にも役立つという点もメリットの一つです。

間接材の購買の場合、手作業による各拠点からの購買のままだと、多品目なうえ拠点ごとでは少量発注になりスケールメリットを生かせません。購買管理システムを導入することで簡単に仕入先を一つにまとめられ、ボリュームディスカウントの効果を得やすくなります。

購買管理システムを選ぶときのポイント

購買管理システムを選ぶときのポイントは以下のような点です。

  • 誰でも操作可能なシンプルさ
  • 取り扱い可能な資材の範囲
  • 自社の課題を解決できる機能があるか
  • 既存システムとの連携が可能か
  • 自社の業態と近い企業への導入実績があるか

購買業務はさまざまな部署が関わります。導入しても操作が複雑だと、扱いきれない部署や従業員が出てきてしまう恐れもあります。

誰でも活用できるシンプルさは、購買管理システムを選ぶときに重要なポイントでしょう。

全社的な業務効率化を実現するためには、会計システムやワークフローシステム、ERPなどの既存システムと連携ができるかの確認も必要です。既存システムと連携できない購買管理システムを導入すると、在庫管理やお金の流れを把握しにくくなる可能性があるため、注意しましょう。

以下の記事で、購買管理システムの代表的な機能の紹介や導入時に注意したいポイントを解説しています。機能について詳しく知りたい方はぜひ参考にしてください。

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購買管理システムを導入して改善した事例

ここからは、購買管理システム「べんりねっと」を導入した企業の改善事例を紹介します。

導入までの経緯や課題・選定のポイント・導入した結果どのように改善したかを知れば、自社に購買管理システムを導入したときのイメージが沸きやすくなります。

事例1.発注工数を50%削減した事例

国内のスナック菓子市場で50%以上のシェアを有するカルビー株式会社では、「べんりねっと」を導入する以前に、別の3つの購買管理システムを仕入先に応じて使い分けている状態でした。

その結果、以下のような課題を抱えていました。

《課題》
・購買実績を分析しづらい
・ 同じ間接材でも拠点によって購買単価が異なる
・各拠点の購買業務の負担が大きい

そこで、従来の一般購買のやり方を見直し、「ネットカタログ購買」と呼ぶ仕組みの構築に着手しました。ネットカタログ購買とは、購買する資材の情報を電子カタログにまとめ、そこから発注できる仕組みのことです。

購買管理システムを比較検討し、以下の3つのポイントから「べんりねっと」導入を決定しました。

《選定のポイント》
・ 多数のサプライヤーとの連携実績
・内部統制強化に優れている
・コスト削減の可能性が高い

「べんりねっと」を導入した結果、以下の点で改善を実感しています。

《改善した点》

  • 購買部門の発注工数を50%削減
  • サイト間一括検索機能の活用で、価格比較にかける時間が1/10に減少
  • 「べんりねっと」管理担当者によるコスト削減提案を通じて発注者の約6割が10%コスト削減を実現

カルビー株式会社では、これまで購買品を決定する際、2社以上の相見積が必要でした。しかし、システム導入後は、購買部門が交渉した単価が先に登録されており、相見積の必要がなくなり、結果、見積依頼や比較検討の工数・時間を大幅に削減することに成功しています。

また、これまで複数のサイトにアクセスして必要な間接材を探していた手間も、サイト間一括検索機能を活用することで解決し、商品検索の利便性が格段に向上しました。

社内アンケートでも、使用したほぼすべての発注担当ユーザーがその便利さを体感したという結果になりました。

購買業務が一元化されたことで購買実績データが得られ、サプライヤーとの単価交渉を行うことにも成功しています。「べんりねっと」を活用した結果、2022年度には約800万円のコスト削減が見込めるまで改善しました。

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「カルビー株式会社」様 >>
間接材購買基盤へのシステム導入で発注工数を50%削減

事例2.業務集中を回避し人件費削減と作業時間短縮を実現した事例

千葉県南部にある、医療法人鉄蕉会 亀田総合病院では、医薬品以外の消耗品の購買業務を用度課が請け負っていました。150もある各部署からの発注依頼を用度課のみで管理するのは、負担が大きい作業だったそうです。

紙の発注依頼書から手作業での請求書や納品書の処理を行っていたため、ミスも発生しやすい状況です。購買業務に追われて、本来の業務を圧迫しているのも課題の一つでした。

用度課の人的負担軽減を目的に、購買管理システム導入を決定。「べんりねっと」を選択した理由は、以下の3点です。

《選定のポイント》
・複数の仕入先との連携可能な柔軟性の高さ
・購買業務効率化に必要な機能が揃っている
・独自ルールにも適用できるシステム設計が可能

導入した結果、以下の点に改善が見られました。

《改善した点》

  • 用度課の人的負担を大幅に削減できたため、人件費削減と作業時間短縮を実現
  • ペーパーレス化が促進され、現場スタッフの注文工程を削減
  • 集中購買によるボリュームディスカウントを実現

当初の最大の目的であった、用度課の人的負担軽減に成功。これまでの手作業によるデータ入力や入荷後の仕分け作業が、「べんりねっと」導入によって自動化されました。

結果的に、属人化していた購買業務を、誰が作業しても一定の成果が出せるような仕組みに変えられたため、経験が少ないスタッフにも購買業務を任せられるようになりました。

多忙を極める現場スタッフにとっても、ペーパーレス化によって紙の購買依頼書に手書きする手間が減ったのは、大きな負担軽減につながっています。オリジナルフォルダの活用によって、病院が定めた標準品を迷わず購入できるようになったため、商品を探す手間が省け、作業効率がアップしたのもメリットの一つです。

「べんりねっと」導入前から、まとめ買いによる配送料削減には取り組んでいた亀田総合病院。システムを導入したことで、購買データの蓄積が可能となり、集計・比較・分析が可能となりました。

そのため、本格的なボリュームディスカウントの効果も期待できるようになり、コスト削減が進められています。

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「亀田総合病院」様
業務集中を回避し人件費削減と作業時間短縮を実現

事例3.コンプライアンス・内部統制の強化につながった事例

日本唯一の貨物鉄道全国ネットワークを持つ日本貨物鉄道株式会社では、これまで間接材の購買を全国の各拠点が個別に行っていたため、以下のような問題が発生していました。

《課題》
・ 各拠点のスタッフが本業の合間に購買業務を行うなど、非効率な業務形態
・ 小口現金の精算が発生し、現金取り扱いの手続きに時間を有する
・各拠点の購買実績や承認フローがあいまいで把握できない

上記の課題を解決するべくネットによる集中購買の仕組みを検討した結果、「べんりねっと」導入を決定しました。

《選定ポイント》
・初期費用や運用費用が抑えられ、各拠点スタッフが使いやすい仕様
・既存のサプライヤーのカタログ品目も購入可能な柔軟性の高さ
・承認過程や実績の見える化が可能

以下が、「べんりねっと」導入後、改善が見られた点です。

《改善した点》

  • 数ある間接材を単一フローで購買可能になり、8割以上の業務負担軽減を実感
  • 承認過程や購買実績が一律に記録されてコンプライアンス強化
  • 推奨フォルダを活用した結果、9割がSDGsに配慮した商品を注文

これまで手間がかかっていた小口現金の精算や請求書の処理業務が減少したおかげで、各拠点の購買担当者が本業に専念できる体制へと変化しました。発注数量がまとまることで価格交渉が可能となり、コスト削減の効果も期待できます。

承認過程や購買実績がWebに記録され購買業務の見える化に成功し、全社的な内部統制が以前に比べて強化されました。

また、環境に配慮した購買が促進されたのは、社会貢献としても意義のある成果でしょう。適正なコストと持続可能な商品を選定して推奨フォルダに登録することで、地球にやさしい商品の優先購入が実現し、社内からも高い評価を得たようです。

今回、購買管理システム導入にあたって懸念されていた各拠点からの問い合わせについても、「べんりねっと」を運用しているカウネットのサポート体制によって解決しました。問い合わせ専用ダイヤルを用意し、カウネットが対応にあたったためです。

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「日本貨物鉄道株式会社」様
コンプライアンス・内部統制の強化を実現

システム導入時は、現場に定着するまで時間がかかる場合があります。以下の記事では、購買管理システムを社内に定着させるポイントを解説していますので、合わせて参考にしてください。

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まとめ

本記事では、購買業務に発生しがちな課題と購買管理システムを導入して課題を改善できた事例をご紹介しました。ポイントは以下の3つです。

  • 購買業務に発生する課題は、無駄なコストがかかること・購買ルールが無秩序で本社把握が困難・業務の属人化とコア業務の圧迫
  • 課題を改善するためには、購買業務を集約化し、ルールを統一すること
  • 煩雑になりがちな購買業務を効率よく改善するコツは、購買管理システムを導入すること

特に、間接材の購買業務は、品目が多種多様であり、煩雑さを増す傾向にあります。間接材に特化した購買管理システムを導入することで、購買業務の見える化が進み、コストや人的負担軽減だけでなく、内部統制強化にもつながるので、おすすめです。

「べんりねっと」の公式サイトはこちら

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