機械業
ヤンマーホールディングス株式会社 様
導入の背景・決め手
「コスト構造改革プロジェクト」を成功に導く パートナーシップ
導入を検討した背景を教えてください。
2018年にヤンマーグループ全社横断での大規模なコスト構造改革プロジェクトが発足し、材料費から文具にいたるまで『聖域なき見直し』を命題に間接材全般のコスト削減の検討をはじめました。社内の購入実績を調査したところ、基幹システムで購入されいている商材以外に各拠点で購入されている「少額ながら多品目」の購入品が相当額存在している事がわかり、コスト削減にはそれらを管理できる購買システムも重要であると考え、物品コストの削減と併せて購買システムの選定を行う事としました。カウネット様は事務消耗品の既存取引先でしたが、今回はプロジェクトの目的を実現できるシステム検討の観点から、複数の競合他社とフラットに比較検討を行いました。
導入の決め手は何でしょうか。
事務消耗品の価格面では各社大きな差はありませんでした。ただ、カウネット様からは、ヤンマーが目指していた「間接材全般のコスト削減」にむけ、「べんりねっと」をプラットフォームとして、事務消耗品以外の間接材も一元管理するという提案をいただきました。
工場や研究所が多いヤンマーグループにおいては、工具を取り扱うMonotaROや安全靴を取り扱うミドリ安全を「べんりねっと」に接続し、1つのプラットフォームで集中購買できることは大きなメリットだと感じました。
導入企業が多く、サプライヤ接続の実績が豊富な「べんりねっと」の強みを活かし、稼動に向けたプロセスも積極的にサポートしてくれるという提案により、ヤンマーが目指すコスト削減の実現がイメージできたことが導入の決め手です。
導入効果
単なる物品コスト削減だけでなく、 発注~支払の購買業務コストの削減を実現
導入による効果を教えてください。
今や「べんりねっと」はヤンマーグループの購買プラットフォームとして広く浸透しており、オフィス消耗品から現場用品まで、必要な物品をワンストップで購買できています。以前のような各現場での個別購買ではなく、「べんりねっと」での集中購買が浸透することで、スケールメリットを活かした価格で物品調達ができ、結果的に目標として掲げていたコスト削減が実現できました。ヤンマーグループ共通の価格条件を本社総務部がコントロールすることで、各現場は購入都度、取引先に対して見積確認する手間が不要になりました。また、今回のプロジェクトでの取り組みを一過性にせず、継続的にPDCAを回す意味でも、グループ全社の購買実績が集約され、精度の高いデータで見える化できた効果も大きいです。
さらに、物品コストの削減と併せて、業務効率化により業務コストも削減できました。具体的には、システムから月次で自動生成される請求データを活用し、グループ間の経費振替処理を行っています。納品書や請求書での照合作業を各現場が行うのではなく、ヤンマーグループの特例子会社であるヤンマーシンビオシス株式会社が購買窓口となり経費振替業務を担う事で、各現場は毎月の帳票照合作業や支払作業から解放され、コア業務に集中することができています。
「べんりねっと」活用により、物品コストと業務コストのそれぞれを適正化することができています。
POINT
4000社以上の運用実績を誇る 「購買管理エキスパート」カウネットが見るポイント
取扱商材拡大・集中購買によるコスト削減
ヤンマーグループ様のメイン購買システムとして「べんりねっと」を過去より利用いただいていましたが、事業会社が多いこともあり、現場では他社通販や地元店舗等でも物品購入されているのが実態でした。今回の「コスト構造改革プロジェクト」では、製造現場で購買量が多い工場消耗品や安全用品についてもコスト削減を実施すべく、「べんりねっと」にサプライヤを接続し、これをグループ全体に広げることで、スケールメリットを活かしたコスト削減が実現できました。
グループ集中購買を支える発注業務効率化
コスト削減を進めるため、「べんりねっと」のシステム機能をフル活用いただきました。
集中購買専用の勘定科目コードを事前設定し、グループ共通の購買推奨品を「べんりねっと」TOP画面でフォルダ掲示しました。発注者が商品選択に迷う時間を短縮できた効果は非常に大きいです。その上で、物品購買を「べんりねっと」に統一するよう社内通達を行っていただき、本社総務部様主導での購買改革が実現できました。
特例子会社による効率的な定番文具管理を実現
グループ全体での集中購買の実現後、本社オフィスのリニューアル時に「文具や消耗品の管理·運用」について相談いただき、定番品を一か所に集約して一元管理する「サプライドック」を提案し、導入いただきました。その結果、バラバラで管理していた以前の運用と比べ、在庫確認や発注業務など担当者の工数負担を大幅に削減することができました。
「サプライドック」の商品補充業務は、ヤンマーシンビオシス株式会社(特例子会社)の障碍者の方に実施頂いています。この運用開始にあたってはコクヨグループの特例子会社から事前にノウハウ提供することで、スムーズな運用開始が実現できました。
サプライドック ホームページ
https://www.kokuyo.co.jp/products/supplydock/
後述
ヤンマーグループ様のプラットフォームとして、「べんりねっと」の価値をさらに高めるべく、各現場で購買ボリュームが大きいサプライヤの接続を順次進め、集中購買できる商材拡大、ひいては間接材全般のコスト削減を、本社総務部様と共に取り組んでいきたいと考えております。
末廣様からは、「ヤンマーが目指す購買改革の実現に向け、課題解決のパートナーとして、今後も積極的なご提案ぜひお待ちしています。」と期待も込めたお言葉をいただきました。
今後とも、互いの存在価値を高め合う“パートナー”としてお付き合いできればと思います。
企業データ
- 従業員数
- 約20,000名
発動機ならびに農機、建機、
小型船舶の製造·販売など