間接材購買のDX推進におけるポイント
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今回は、間接材購買のDXを推進するにあたっておさえておくべきポイントをご紹介いたします。
間接材購買の特徴
間接材は事務用品や日用品だけではなく、家電、名刺、書籍、電報、また業種によっては工具、安全具、理化学機器など、非常に多品目となります。また、多くの従業員が利用する商品でもあり、影響範囲も広範囲にわたります。一方、間接材は数百円から数千円程度の低額商品が多く、企業の総支出に占める割合はごくわずかであるため、コスト削減や業務効率化などの改善には優先順位が低くなりがちです。その結果、従来通りの購買方法を踏襲したり後回しにされたりするケースがあります。
しかし間接材においては、多品目かつ広範囲にわたることから会社全体として見た場合改善効果は大きく、商品レベルに着目するだけではなく、全体としての改善効果を考慮することが必要です。間接材購買においては全体最適化の視点を持つことが重要と言えるでしょう。
間接材購買 DXの必要性
間接材の購買業務は、多品目であり、広範囲にわたるため、従来の手作業による管理は非常に煩雑で非効率だったり、管理のミスや手違いが発生することもあります。このような問題を解決するために、購買業務のデジタルトランスフォーメーション(DX)が必要不可欠です。
間接材購買におけるDX推進はコスト削減や業務の効率化というメリットがあります。中でも「業務の効率化」においては、購買業務に携わる従業員の時間・手間を削減し、付加価値の高いコア業務に集中できる環境を整えることができます。
以上のように、購買業務のDX化は、間接材購買の改善のみならず企業活動においても大きなメリットが期待できます。
実際にやることは大変?間接材購買のDX
間接材購買のDX推進を目的として購買管理システムを導入・利用する企業が多くいらっしゃいます。しかしシステムを導入してみたものの、現実にはうまく稼動しないケースを多く見聞きします。多大な労力をかけていざ運用を開始しても、各部門のユーザーに利用されなければメリットを享受することはできません。
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では、システム導入を成功させるためにはどのようなポイントを抑える必要があるのでしょうか。
「決定」と「共有」の重要性
ありがちなケースとしてはシステムの導入準備や業者との交渉に時間を費やしたことで、システム導入が目的になってしまっているケースです。
間接材は「多品目」「広範囲」であることから、検討項目が多岐にわたります。その中で本来の目的を抑えながらプロジェクトを進めていくために重要なポイントは以下の2つです。
ポイント1:『決める』
会社としての購買方針や導入目的、取引条件をしっかり決めて活動を開始することは最も重要なポイントと言えるでしょう。
購買活動は、自社の事業を判断しながら、いつ、何を、どのように買うかという基準を決め、購入先を選定し、適切な価格で購買ができるよう環境を整備し、実行することです。
購買先の見直しにおいても、商品を変えられるのか、質を落としても良いのか、など直面する問題や状況によって判断が大きく異なってきます。よって、上記の目的や条件をあらかじめ決めておく必要があります。
ポイント2:『共有する』
基本的な方針や条件が設定されていても、プロジェクトメンバー間で共有されていないと、机上の企画が一人歩きし、「システム構築」や「業者の切り替え」などの聞こえのよい言葉ばかりが強調され、”手段”であったはずのシステム導入が”目的”となってしまうことがあります。
このような問題を回避するために、導入の本質である次のような事項を議論しメンバー間で共有することが大切です。
- 現在の購買のどこに課題があるのか
- 何を改善するのか
- 改善によって何が達成されるのか
上記をメンバー間で共有しながらプロジェクトを進めていくことがシステム導入の成功に繋がるポイントといえるでしょう。
間接材購買のDX推進に取り組む際には、是非この2点を意識しながら進めてみてください。
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